家事ができなければ介護の仕事に携わることはできないのではないかと考える人もいます。結婚してパートナーに料理も洗濯も掃除も任せてきてしまったという人が介護業界で働こうとすると未経験では難しいのではないかと考えがちですが、それは介護に対するイメージで判断してしまっているだけです。

確かに生活介助が中心的な業務になるので食事を食べさせることやお風呂に入れること、使用済みの布団や服を洗濯することも重要になります。しかし、それだけが介護現場での仕事ではありません。家事の経験がないから働けないのではないかという人も、専門的な業務に携わることを念頭に置いてみましょう。ケアマネージャーによるケアプランの作成や変更、看護師による医療行為の実施、理学療法士によるリハビリテーションなども介護現場での重要な業務であり、それぞれに必要な資格を取得すれば専門として働くことができます。転職をするときには資格は必ずしも必要はないものの、このような専門性の高い仕事に携わりたいというときには資格の取得がまず必須です。転職を円滑に進めるのにも役立つので資格を取得してから転職するようにするのが賢明でしょう。

家事の経験がないからといって突然思い立ったように自宅で料理や洗濯などを行って経験を積む必要はありません。自分の興味に応じて専門性の高い資格を取得すれば、その専門性に従ってできる業務に携わり、介護現場で働けるようになります。